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Bohren&Der Club of Gore「Piano Nights」
評価:
Array
[PIAS] Germany
¥ 1,800
(2014-01-27)

 

不意に出会ってしまった素敵な音楽。

 

こういうのを味わえる自分になっていたのね。

 

今日は彗星もたくさん降るようなので、このような音楽を聴くにはもってこいの夜。

| 聴く | 22:19 | - | - | pookmark
尾田栄一郎 「ワンピース」86巻

ワンピース、どんどん面白くなってます。

85巻のレビューhttp://bigcatssleep.jugem.jp/?eid=590

 

私にはつまんないとかいう感想が全く湧きません。

 

 

今回はリンリンの生い立ちに鳥肌が立ちました。

 

生まれながらにしての悪って絶対ある。

同じ悪でも、ドフラミンゴとは違うのよね。

 

まあ、リンリンは置いといても、人間が猿から進化したっていうことならば、サイコパスがいたって不思議はないわ。猿から進化してなくて途中から宇宙人が混じっちゃってたとしてもまあ、生まれながらにしての殺戮者っているのよ。

だからこれだけ人類は増殖していると思うのね。

闘争に次ぐ闘争。

 

現実にサイコパスがサディズムを発揮するに至るまでは育った環境の影響が関係するのだけど、一言で言えば、愛のない人生よ。

愛がないだけでなく、そこには残虐な社会環境があると思う。

たとえそこが弾丸やミサイルが飛び交う戦場でなくとも。ほれ、宮殿やタワーやらに住んでる人ほどそうでしょ。

 

で、ここでまた、さんじきゅんとプリンさんの行方が気になるのよ。

でも、プリンさんがローラみたいだったらこうはいかないだろうなってところがやっぱり少年ジャンプよね!

 

 

ワンピースも20周年だから、ヲダッチも本気出す!とかカバー裏に宣言してたけど、とりあえず、物語完結させる方向に本気出してね!

 

 

 

| 読む | 22:35 | - | - | pookmark
京極夏彦「虚実妖怪百物語」

夏は京極夏彦を読むのです。

 

今年は虚実妖怪百物語。

 

内輪物語なのですが、すごく面白かった。

現存する人物のことを知っていればもっと面白かったかもしれないな。

やけくそで書いているのかと思いきやそうではなく、全体の印象としては、水木しげる御大への供物だったのではと思わせた。

 

妖怪大好き、そして、水木先生が大好き。

あまりの馬鹿さ加減に笑いつつも、水木先生が出るたびに(そして學天則に!)涙したわね。

 

水木しげるは徹底的に反戦だった。右とか左とか、そういう思想の人でもなく、誰かの受け売りで反戦なわけでもなかった。いちいち恐怖を予測し一喜一憂し、仮想敵に怒りを燃やす暇なんてなかった。そんなの、腹が減るだけ。戦場に行って、理不尽な暴力にさらされたこともない、父親の思想を実現して褒められるために吠えるおば様にこの本を読ませてやりたい。読まないだろうけど。

 

本筋はそこなんだと思うのね、この本。

ハードなトーストに、妖怪馬鹿というシナモンシュガーがかかっているような本。

 

その馬鹿さ加減なんだけど、あたしは作者と同じく昭和に生まれ、生きたので、ちっこいギャグにいちいち反応してしまった。

全部わかる自分もすごいや!とイヒイヒイアイアしながら読んだわよ。

レオくん、若いはずなのにね、すごいいろいろ知ってるよね。

数々のバカ具合にヘトヘトになりならが、最後のキッシンジャー登場で私はもう負けた気がしたよ、馬鹿を受け入れたし、この世に馬鹿がどれだけ必要なのか、すごいエンパワメントされたわ。

女性がほぼ出てこないのも、やっぱり、男子じゃないと馬鹿になりきれないんだろうなと思う。

社会の中で生きるとすると、女は現実的に生きることを選んでしまうからね。

ああ、見習わないと。

 

って、もういい加減馬鹿な女なのでこれ以上はどうなの・・ってストップかけてるところがやっぱり男子じゃないわけで・・・

 

 

でもまあ、うん、馬鹿で行こう。

 

髪型シチサンでブローしねえし、黒くも染めないわよ。うん。

 

 

| 読む | 22:23 | - | - | pookmark
ベラ・B・ウィリアムズ「かあさんのいす」

アメリカの女性絵本作家のベラ・B・ウィリアムズの本が好きです。

 

ちょっと片山健に似た水彩画の絵がいい感じなのですが、物語の世界観が好きなのです。

 

どこにでもある風景、子供の普遍的な心の情景、全体に漂う幸福感、安堵感。

読んでいて心が癒されるのです。

癒し、という表現が好きではないのだけど、この作家さんはどうしてもそこになる。

癒しの作風を狙ったベストセラー絵本はたくさんあるけれど、この作家さんはそこを狙ったわけではない気がする。

 

この物語は、一日中、ウエイトレスをして働くお母さんのために、新しい椅子を購入する算段をする娘のお話。

続けて3作物語が続くのですが、お母さん、私、おばあちゃん、親戚、友人、が登場人物。

 

お父さんはいません。

 

その理由もありません。

 

そんな絵本は日本の絵本ではあまりありません。

 

よるくまは、一応、熊の母ちゃんの夜勤物語。

降矢ななのまゆシリーズも、山姥の母ちゃんと二人暮らし。でも、山姥。

 

人間の一般的な家庭における母子家庭描写を「感じさせる」のはくすのきしげのりの「おこだてませんように」があるけれど。

 

児童文学ではなくて、あくまでも絵本で母子家庭もしくは共働きの日本の家庭を描いたのってあんまり見当たらないわよね。

 

この、ベラさんの絵本、本当にオススメです。

幸せはこういうことかと、思います。

 

 

 

 

| 読む | 22:48 | - | - | pookmark
デヴィッド・リンチ「ツイン・ピークス The Return」第1回

観てしまいました。

 

wowowの無料視聴で。

 

あの曲がね、北の国からと同じ効果があってね、あっという間にあの世界に戻ったわよ。

 

 

もう本当に。

 

 

ゾッとした。

 

 

怖かったッ!

 

 

ツインピークスも、若かりし頃、レーザーディスク買うほど嵌まったドラマです。

 

実際、あのオレゴンの深い森は訪れて知ってますからね、街の雰囲気とか、アメリカの片田舎とか、とにかく、リアリズムな、悪夢。

 

 

 

今回も、悪夢以外の何物でもない。

 

もう、あたし、ビビりすぎ。

 

あのガラス箱、何もないわけないでしょ、あたい、ボブのこと知ってんのよ。

ビビるわよ、怖いわよ。

でも観るわよ!

 

 

デヴィッド・リンチの頭の中ほどどうなってるのかわからないものはない。

あの恐ろしさ。

不安。

現実に潜む言葉にならないおぞましさ。

怖いのに一瞬一瞬に笑いが引き起こされる。

笑わずにはいられない。

怖い。

怖い。

 

 

怖い。

 

笑っても怖い。

 

 

観てて目眩がした。さらに不安になった。

弱い自分!

頑張れ46歳!

 

 

スプラッタでもゾンビでもサイコでもなく、これは何と呼べばいいの。

 

 

何も変わっておらず、また、ものすごく変わったところもある。

 

リンチ映画におっぱいが!とかさ、丸太レディがまるで癌治療中患者みたかったり。

逆回転、滝、長髪のデイル、ニューヨーク、コーヒー・・・・

 

 

自分の脳内のクワエットルームが目覚めさせられて、あたし、怖い。

 

 

でも、wowow入ってないから、続きはまたいつか!

 

 

 

うん、それでいいよ!

 

 

続けて見てたら身がもたないよ!

X-ファイル2016とは違うよ!

 

 

みんな頑張ってね!

あたし、後から行くからさ!!!

 

 

 

 

 

| 観る | 22:03 | - | - | pookmark
映画 「マッドマックス 怒りのデスロード」

本当に最高傑作でした。

 

ほんとにもう、ひゃっはあああああ〜〜〜〜〜〜!!!!

 

という激しい渦に巻き込まれてしばらく帰ってこられませんでした。

 

タイムリーでいつも見てないので、世間様の渦とはだいぶ時差がありますけれども。

 

あまりにもひゃっはあ〜〜〜!!なので、支離滅裂な文章になることをどうぞお許しくだされ。

 

まあ初めに言っとくけど、これ、映画好きなら絶対見てね!

好き嫌いとかじゃないから!

これは見なきゃいけないの!!!

 

内容は一言で言えば

 

 

 

行って帰ってくるだけ

 

 

ヒャアッハアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

 

 

witnessed!

 

 

 

マッドマックス・シリーズは私の青春でもありました。

メル・ギブソンも若い頃はえらいかっこよかったんですよっ。

 

怒りのデスロードの特番でも語られていますが、1980年代は世紀末表現がポピュラーな表現として、子供から大人まで目にしていたわけです。

 

北斗の拳も、私はタイムリー。

(ちなみに好きなキャラはトキ)

AKIRAもな。

ナウシカもな。

未来少年コナンもな。

 

冷戦時代とか、もう歴史なんだけど、今はどうなの、この2017年という時代は。

 

 

 

一見どこにでもあるような風景だけれども、すでに荒廃し、明日への不安が必ずある日常。

それがマッドマックス1。

あのトゥーカッターがジョー様だと知った時にはもう「ヒデブ!!!」って感じよ、どうしてくれようそれだけでこの高揚感。

 

マッドマックス2、3と続いて、どんだけ間が空いたのよって頃に、今度のマッドマックスはフェミニスト賞だってよって耳にして。

 

確かに、ヒーローものなんだけど、出てくる女性はみんな強かった。

男はみんなカスみたいな描写なんだけど、女は清く美しく強かった。

マックスの妻の蹴り、ばあさんのショットガン、白い衣装の女戦士、砂漠でピンヒールのアウンティ、鉄の馬に乗る女、絹をまとった妊婦、そして新しい英雄伝説であるフュリオサ大隊長!!

 

はーもー。

 

思い出すだけでも疲れるほど興奮。

 

 

ジョージ・ミラー監督のあの風貌も好き。あの人見てるだけで楽しい。

 

 

全4作、みんな繋がってるし、小道具がちゃんとつながって出てくるのが面白い。

まあ、大体、ジョー様が大変よもう、生きてたんかい!!??って妄想全開で勝手に動揺するぐらいだからね。

球の出ないショットガンとか、オルゴール、毛髪を奪う子供・・・

 

 

 

白塗りのウォーボーイズも好きです。

 

白塗りといえば日本のお家芸。

ミラー監督は、日本人が字幕なしでもよくわかる映画を作るのがモットーらしいのです。

ありがたや。

歌舞伎、舞妓、山海塾(アンド麿赤児様)のおかげで、私たち日本人はあの世とこの世をつなぐ存在を白塗りの「演じる人」によって理解してきた。

まあ、ウォーボーイズはたくましいし、西洋文化のスタイルに則ってはいるけれども。

 

一言で言えば不気味よ、不気味な文化よあははは。

 

またここで語りだすと嫌なババアになるのでここで止めておく。

 

 

でもな、終末思想については少し語るわ。

 

人類の終末思想は人類始まって以来ずっとあって、集団心理として、滅びへの関心は生への関心と同様だった。

文化が生まれると必ずそこには滅びの信仰が出てくる。

人々の関心は愛よりも暴力へ、破壊の力が現れた時には普段繋がない手をつなぐ。

でも、どの世界でも、「望まれた」終末は未だ訪れておらず、終末は終末として進行し続けている。

 

それかもしくは、この人類を含め、地球上の記憶を持つ存在にとって終わってることが何度かあり、その記憶が終末思想となっているような気もする。

地軸が反転したり、彗星がぶつかったら確実に生命は終わっただろうし、その記憶があるのね。

 

現在は、チェルノブイリと福島が人々の終末風景を表している場所だと思うの。

それなのになぜか大勢の人は見て見ぬ振りよ、恐ろしいのね。

この世の終わりを念頭に生きている人々はチェルノブイリと福島へ行けばいいと思う。

案外退屈するわよ、で、退屈する自分に気づいてほしいわ。愚かな気持ちになると思う。

 

 

ともあれ。

 

 

この映画。

 

 

ファンタジーとも言えない、黙示録みたいなもの。

 

ただの終末ドキュメントではないのは、そこに英雄がいるから。

 

英雄とは人間。

 

愛を持つ人間。

 

複雑な脳の活動に翻弄される細胞の塊である英雄。

 

 

私たちは人間だから、人間に永遠を求める。

 

その辺をズバリ描き切った映画なのね。

 

 

 

 

いろんなことを考えさせられ、楽しみ、興奮し、とりあえず生きてて良かったと思わせてくれた数十分に感謝。

 

 

パンフレットもあとで買いましょう。

 

 

あ、できれば舞台裏のインタヴューなどもぜひ一緒にご覧になって。

 

 

ミラー監督もあと10年は映画撮ってください。

 

 

 

 

 

 

 

あ、ついでに一言、言い訳がましく警告。

17歳の我が娘は「キモい!ちょーきもい!こんなの見てなんで喜んでんの?!頭おかしいんじゃない?!キモスギル!」とほんの数秒見ただけで毒づいていましたので、その辺ダメな人はお気をつけください。

 

 

 

 

 

 

 

 

| 観る | 21:11 | - | - | pookmark
ジョン・レノン「世界は正気でない人々によって動かされている」

 

"社会はすべて狂人たちによって動かされている。正気ではない目的を実現するためだ。

ぼくはこのことに 16歳とか 12歳とかの幼い頃に気づいたが、でも、自分の人生を通じて、このことを違った方法で表現してきた。しかし、ぼくが表現しているものは、いつも同じことだ。

でも今、ぼくはこのことを言葉にする。「ぼくたちは、狂人たちによって、狂人たちの目的を成就するために支配されている」と。

英国政府やアメリカ政府、ロシア政府、中国政府が実際に何をやろうとしているのか、その方法や目的を紙の上に書くことができるなら、彼らが何を行おうとしているのか、ぼくは知りたい。

彼らはみな正気じゃないんだ。

でも、それをぼくが表現すると、狂人として消されてしまうだろう。

これが正気ではない現実なんだよ。"

 

 

私は10歳の頃からビートルズが好きだった。

その後の人生観にジョン・レノンの影響を受けている。

大人になって、人生経験が増えてきて、ますます彼の言葉を実感する。

ロックは思春期のものではない。

 

| 考える | 21:19 | - | - | pookmark
GLASTONBURY 2017 RADIOHEAD

数日前にグラストンベリ−2017のRADIOHEADのFULL LIVEを観ました。

 

 

まさか、彼方まで行ってませんがな。

BBCのやつですな。

 

特に良かったのはLUCKY、BLOOM、KARMAPOLICEでした。

 

 

LUCKYがラブソングだったことにこの時始めて気がついたこの愚か者。

そこからはもう、夢ごごちの2時間でございましたよ。

RADEIOHEADとはこんなに愛に溢れたバンドでしたっけ、ええそうでしたとも。

 

NO SURPRISESの時にテレーザさんへのメッセージがあったりするところあたりがいいわね。

日本人の大人気の誰かがサマソニとかで「ともみ!(もしくはしんぞう)出てく時は扉を閉めるの忘れるなよ!」とか言って欲しいもんです。

 

イスラエル公演で人権派の人々と一悶着あるようですが、RADIOHEADはずっと政治を忘れてきていないので、言ってることがおかしなことではないと思うし、イスラエル公演やるのは大正解だと思うし、ジョン・レノンも生きてたら行ったと思うし、(それぐらいありえることだと思うし)イスラエルで自分たちの音楽をやるということ事がすごい人権活動だと思いますがね。

人前で生身でむき出しで舞台に立つ勇気を人権活動団体の皆様だってよくご存知だと思うのですが。

人権活動団体の皆様もこの頃焼きが回ってきているんだと思った方がいいと思える様子ね。

 

 

それにしてもライブ中はジョニーさんの頚椎が心配になりました。

よしきさんも、首には気をつけてって言ってたよ。

 

 

私、相変わらず時折観客の顔が映されたりすると急激にがっくりするので横向いてました。

やっぱりこんな人間は会場には行けません。

ごめんなさい。

CREEPで大喜びとかね、ちょっとオエッてなるのですが、その時のバンドの勇姿に(メンタルの強さに)あたくしも大変勇気づけられましたわ。

 

 

数年前に、彼らはこのまま行けばU2やローリングストーンズのようになってしまうかもしれないと思っていました。

今は、彼らはあの人達とは違う道だけども、同じく長い道のりを行くのだと思っています。

 

 

私が生きている間はずっと彼らも生きていて欲しいです。

 

 

| 観る | 22:19 | - | - | pookmark
Radiohead I Promise

 

まるで自分の視点を映像化されたようで驚いた。

自分がそこにいた。

もちろん首だけのアンドロイドが自分だった。

 

素晴らしいね。

本当に素晴らしいね。

いい曲だし、素晴らしいね。

 

これ見て笑う人もいるだろうけど、私は号泣でしたよ。

あまりにも素晴らしくてね。

 

夜のバス、乗ったことある?

人気のないバス。

隣を走るバスや暗がりに浮かび上がり通り過ぎてゆく街にも人はいる、まばらに。

その一人一人の顔や姿、姿や状況までがあまりにもくっきりと見える。

 

私の首から下は動かない。

私の首から下は失われている。

私は瞬きをし、見えたものにうっすらと反応する。

空を見上げる

見上げる・・・

 

 

自分を理解してもらおうということをやめたいと思っている

 

でもここに自分がいるとわかった時、泣いてしまった

私が見て、感じていることがここにあるとわかって、泣いてしまった

 

 

自分は本当に

こんな顔をしているから

だからね

 

I won't run away no more, I promise
Even when I get bored, I promise
Even when you lock me out, I promise
I say my prayers every night, I promise
I don't wish that I'm strict, I promise
The tantrums and the chilling chats, I promise
Even when the ship is wrecked, I promise
Tie me to the rotten deck, I promise
I won't fool around no more, I promise
Even when I get bored, I promise
Even when you lock me out, I promise
I say my prayers every night, I promise
I won't fool around no more, I promise


私も何度この言葉を誓ったか・・・
| 観る | 20:47 | - | - | pookmark
ドラマ「 THE FALL 」、それと私について

自分から出たものは自分に返ってくる。

恐ろしい人間の世界。

笑顔でいれば笑顔をもらえる。

暴力は暴力で帰ってくる。

自分の排泄物も巡り巡って自分の体内に戻る。

限りない循環の世界。

 

それがわかっている人ばかりではない。

暴力を振るうことで自分が受けた暴力を恐れなくなるので暴力を止められない。

笑顔を続けたおかげで自分を見失う。

被害者を被害者と思わず、恐怖さえ自己責任とし、悪を無視する。

都合のいい人間世界。

 

自殺する人間や虐殺される人間も後を絶たないが、生まれる人間の方が多い。

生命力が破壊的な人類。

 

笑顔でいましょう、愛しましょう、平和でいましょう、そう思っても思っても悪はつけ込んでくる。善の顔をしてつけ込んでくる。

 

いい人でいましょう。いい人になりましょう。

いいものを人に与えましょう。

そんなことを聞かされ続けながら、悪を目にする。

相反する世界。

 

完璧な悪は何食わぬ顔でそばにいる。

完璧な悪は逃げ果せる。

虚しい人間世界。

 

完璧な悪を見つけられる人は少ない。

悪の中に善を見出そうとする人は完全なる悪を知らない。

悪を知る人は直感的に悪を見分けられる。

善の中に潜む悪を感じ、一人悪寒に震える。

決定的な暴力を知る人は恐怖に身動きが取れなくなる。

暴力を「思いやりとやさしさ」でコントロールできると信じる人間は、本当の悪を知らない。

しかし、無いものを心底恐れることなどできないから、知っている人間を知っていることの責任を取れと言うようになる。自己責任として悪に痛めつけられるのは仕方が無いと。

 

悪を遠ざけられないのなら逃げるしかないのだけれど、悪は常にそばにいる。

どんなに時間が経っても巻き込んでくる。

ぞっとする。

 

 

 

 

警視ステラ・ギブソン、大変面白かったです。

一つの犯罪と一人の犯人について、シーズン1〜3で描ききりました。

クライムサスペンスのドラマは好きなのですが、だいたい一話完結だったりするので、そのアップテンポに物足りなさを感じる時があるのですが、このドラマはじっくり見せてくれました。あまりの暗さにたじろぐ人もいるかと思う。

 

 

 

善の中に潜む悪を引きずり出し、償わせたい一心で主人公は殺されるギリギリまで立ち向かう。

正義の人は自分が殺される位置にまで行かないとならない。

人間の世界とは本当に残虐だ。

 

 

傷つき果てた主人公でも、幸せと喜びの記憶がある。

痛みとの付き合い方を誰よりも知っている。

人間として生まれ、生きる上で、最後にはそれが有るか無しかで生きるか死ぬかが決まるのだと思う。

 

 

シーズン3の最終回、傷ついた主人公に、ERの医師が寄り添い、質問をする。

私も心のなかでその質問に答えていた。

 

 

 

いいことを思い出して。

 

 

 

一番幸せだった記憶は?

 

花と猫。

家族との食卓。

寝床の壁紙。

音楽。

私を愛してくれる人がいた

私に優しくしてくれる人がいた

 

 

得意なものは?

 

おいしものを作る。

好きな人を心から愛する。

 

 

これからしたいことは?

 

海の見える寝室で死が来る日まで寝起きすること。

世界中の美術館を巡る。

子供達と一緒に。

 

 

私は残虐さから生き延びたい。

理不尽さや人類の生存競争から降りたい。

残酷な人の善意から逃げたい。

悪意から守られたい。

巡り巡って自分に返ると諭す人間から逃げたい。

返ると還るは違う。

私はいつも自分、還ることなどないぐらい自分。

迷い苦しむ人から見れば羨望の的だろう。

悔しくて痛めつけたくなるだろう。

自分自身でいることで痛めつけられるこの世とは関わりたくないと思う。

しかし残念ながら人間なので、そうもいかない。

 

 

だから私は絵を描き続けるしかなく、それが私の救いで、私の正義であり、悪と対峙する武器なのだと思う。

悪と対峙し血塗れになりながらも生きるステラ・ギブソンがいいと思うのも、そこから。

 

 

| 観る | 21:14 | - | - | pookmark