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かこさとし「だるまちゃんとてんぐちゃん」

 

かこさとしさんがお亡くなりになりました。

ずっと死なない方だと思っていたので、悲しいです。

 

今このブログを書いている時点で、かこさんの公式サイトのお知らせ、混みあってて見られません。

全国のかこさんファンが嘆いているのですね。

 

 

今日は仕事で、子供図書室にいたのですが、たまたま、カラスのパン屋さんをひょっと書棚から取り出しました。

何にも考えていなかったのにひょっと手の中に入ってきたので、ちょっと驚いていたら、7歳男児がこの本借りる!と言って奪ってゆきました。

 

それから帰宅して、かこさんの訃報を知ったのですよ。

 

かこさんの本の全てにかこさんの魂が入ってるんだと知りました。

悲しい午後でした。

 

 

かこさんの本の中で一番好きなのが、「だるまちゃんとてんぐちゃん」です。

 

 

そもそも、だるまも、てんぐも、いいおっさんなんですよね、実態は、でも、だるまちゃんはだるまの子供で、てんぐちゃんはてんぐの子供、その二人が出会って遊んで・・・ってそれだけで破壊力あるんですよ。

 

我が子にも何度も何度も読んで聞かせましたよ。

面白くってね。

 

「花じゃなくて鼻だよう!」

 

のくだりでは、いつも笑っちゃう。

 

我が子のみならず、読んでやった子供達は必ずここで笑うのね。

 

まあ、ここで笑える子は頭いい子ね。

語彙がないと意味わからん、笑えん、てなる。

 

それか、だるまちゃんに感情移入しきって、自分がだるまちゃんになってるかどっちかね。

 

この手書きのね、手彩色のね、あの画風がね、子供を惹きつけるのね。

まあ、今時のカラーが好きな子供にはいまいち物足りないかもしれないけど、そんなどぎつい色ばっかり見せてると頭おかしくなるよ。

 

今時の絵本作家に言いたいですよ、子供に自由な選択肢を与えるのはもちろん大事だけどね、あんまり色、どぎつくさせないで。

 

まあ、絵本はまだましだけど。

 

そうでないのは本当に、困ったもんだわ。

 

 

その点、かこさんのは安心して読める。読んでもらえる。子供に渡せる。

 

戦前戦後を知ってる人の温もりがいつも温かくて、心が和らいだ。

正しいことがまっすぐとあった。

すごくわかりやすく、いつもまっすぐ、正しいことがあった。

かこさんの本。

 

 

どうか見守ってください。

やなせ先生とかと、もう会ってるのかな。

 

 

 

 

 

 

| 読む | 17:24 | - | - | pookmark
進撃の巨人 25巻

 

 

いやもうエレンが

 

かっこいいわ

 

 

それに尽きるわね。

 

 

マーレ編の導入がわかりづらくて相変わらずうまくねえなあなんて思いつつ不安に駆られながら読んでたんですけど、この 巻になって、エレンが超かっこよくて、もうそれだけで面白いのね。

キャラって大事。

 

虚ろな目で人食おうとしてるでしょ。

ああいうところが。

作者の成長を感じるのよ。

この物語もそろそろ10年ぐらいになるのかしらね。

10代だった諌山先生も30歳になっちゃうのよあと少しで。

絵も変わるし、上手になるわよね。

ストーリーに勢いが出てきたというか。

 

熱心なファンも、多いのね。

原作の分かりづらさを私はいつもwikiでおさらいして理解に努めてるんだけども、

その中で、

原作は諌山先生だけど作画は他人、っていうのが結構あるのね、まあ、公式同人誌みたいな。

例えば、リヴァイさんとかね、その方のサイドストーリーとかね、正直諌山先生の筆で読みたいわよ。

プロットがちゃんとあって、原作者もオッケーで出版してるんでしょうけど。

 

本当、外野、儲けすぎだよ。

 

おたくらは少し待てよ、と。

 

待てんのかいな、いや、「妄想は暴走」だかんなおまいらな、妄想、しまっておけんのだものな、しょうがないよ。

 

許すけどな、も少し、たしなみってもんが(以下自粛

 

 

まあ、愛しき人々ですよ、物語への愛情がね、ほとばしってしまうのはね、わかる。

 

 

でも、スターウォーズしかり、始めた人へのリスペクトは忘れないでもらいたい。

 

それぐらい、いい物語になってきてますよ。

 

 

何度も言うけどね、エレンが食おうとしてるとね、

 

ものすごいドキドキすんだわ!!!

 

 

いいわね、これは本当に。

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読む | 11:35 | - | - | pookmark
大島渚「タケノコごはん」

 

 

 

映画監督の故大島渚氏の書いた作文を絵本にしたもの。

大島監督の息子さんの学校の宿題で、自分の親御さんの子供時代を作文にしてもらうというもので、大島監督は張り切って書いたそうである。

 

素晴らしい絵本です。

 

挿絵は「ケンカの気持ち」などの伊藤秀雄氏。

あとがきには大島監督の息子さんのこの作文に対する思い出が綴られている。

 

第二次世界大戦中の、大島監督の思い出なのだけれど、とても文章がうまいというか、ぐいぐい読んでしまう。

想像力を高められ、文章とよくマッチした挿絵が余計にリアリズムを感じさせる。

 

一言で言えば、反戦である。

 

戦争は、それを容認した時に始まる。

 

戦争は嫌だ、したくない、と単純に誰もが思っていれば起こらないだろうというのはアホの戯言だろうか。

 

こんな状況だから、戦争はしたくないけど、しょうがないよな、あっちが悪いんだもん、てなると、すぐに始まる。

 

 

ケンカしたくない、やられたくない、逃げよう、やられても泣いて我慢してこちらから手を出さないでいよう、そうでもしないと人間はすぐ殺しあいだ。

だいたい口の上手い奴は痛くないところにいる。

 

 

 

大島少年の担任の先生や同級生のお父さんが次々と戦地へ駆り出される。

残された子供達。

戦争は素晴らしいと信じる子供達。

父親が戦死し、先生、戦争になんか行くなよ、という子供の叫びに無言でいるしかない大人。

 

優しい先生が住んでいる大きな農家で食べたタケノコごはん。

出征の前日だったから、お腹いっぱい食べられた美味しいごはん。

 

日常が「勇ましさ」「正義」に引き裂かれてゆく。

 

その日常を詳細に覚えていた少年が大人になり、戦場のメリークリスマスを撮った。

そして、戦争を知らない世代に、人間のリアリズムを伝え遺した。

 

 

今日、たまたま手に取ったこの絵本。

読むのは2回目だった。

 

大島渚監督のことをまた調べてみた。もともとファンだったけど、きっかけがあるとこうしてまた色々探ってみたくなる。

 

 

知らなかったのだけど、今日が命日だった。

2013年の1月15日。

 

 

私は机に突っ伏して泣いてしまった。

 

 

 

 

理不尽な力に屈すること、それは嫌だと声を上げること、それが難しいこと、それでも生きること、嫌だと言い続けた立派な人たちがいること、私はそんなことで泣いた。

 

 因みに今日はマーティン・ルーサー・キングの誕生日。

 

道徳教育を小学校でやるなら、この本を子供達に読んであげてほしい。

戦争教育の時間はどんどん減っているし、ちゃんと教えるのが難しい世代の先生方が多い。

難しい言葉でなく、子供達によくわかる内容の物語、ノンフィクションであるこの絵本はとても貴重です。

 

 

 

 

 

 

 

| 読む | 23:00 | - | - | pookmark
諌山創「進撃の巨人」24巻

 

 

 

進撃の巨人をいつどのようにして読み始めたのか記憶が定かでなくて、でも確実に1巻の初版から読んでて、でも、きっかけが思い出せなかった。

今じゃここ数巻ぶん、ここで感想文とか書いてんのにさ、なんでしょう。

 

 

 

記憶操作?!

 

やだ?!

 

まるでこの物語と同じ?!

 

 

と、一人戦慄していたのですが、

 

 

 

夫に「進撃の巨人、面白いよ!読んだことある?」とドヤ顔で言ったらば、

 

 

 

「俺が最初に買ったんじゃん」

 

 

 

ゆわれ・・・・・・!!!!!!

 

 

 

 

悶絶

 

 

 

「俺が面白そうだって買ってきて、息子に読ませて面白いってなって、そんで息子からあんたすすめられて読んだんじゃんよ」

 

 

 

 

 

ゆわれ・・・・・・!!!!!!!

 

 

 

 

魚食べないとあかんね。

 

 

 

で、動揺しながら、「この頃読んでないよね?」と夫に問うと、

「10巻ぐらいまでは読んでたんだけどな、もうその辺から面白く無くなってきて、読んでない。

 ちょうどいい頃にスカッと物語終わらせればよかったものを、最近はちょっとヒットするとどんどん引っ張りやがって面白くないんだよ。寄生獣を見習え。」

と、普段寡黙な夫が不満を吐露。

 

 

そのとうりでございます・・・・・

 

 

 

この頃、進撃の巨人、確かに面白いけど、今までなんども見てきたストーリー展開になってきたわよね。

 

 

なので、24巻の感想としたらば、

 

 

エレンがカックイイね、カックイイよ

 

 

 

てとこでしょうか。

 

 

 

あたくしも長らく、この漫画は原作者のオリジナリティーを大事にしてくれってずっと言ってたんだけど、長く書きすぎると良くないよ。

 

まだ面白く読めてるけど。

 

 

 

そこんとこよろしく!

 

 

 

(おまいさんの記憶もよろしくな。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読む | 22:21 | - | - | pookmark
デヴィッド・ルイス=ウィリアムズ「洞窟の中の心」

 

 

芸術の始まりがいつなのか、とか、人はいつから絵を描くようになったのか、とか、人類の知的レベルの飛躍はいつからなのか、といった考古学的探求の大変充実した本。

 

ただし、出版が2002年だったため、2017年現在においてデータが更新されているものもある。

ただ、この洞窟絵画への考察はとても素人の私にもわかりやすい。

ぐっときたところは、ネアンデルタール人についての考察が入っていたこと。

2017年の発表で、4万年前の洞窟画が発見され、そうなるとネアンデルタール人も絵を描いていたことになるらしい。

それは考古学的にはとても驚くことであったみたい。知的レベルが低い場合は、つまり猿は絵が描けない、ということだから、ネアンデルタール人の知的レベルが考古学者たちの「想像(推測ともいう)」を覆してしまうことになるからだ。

 

 

 

芸術家はいつも、人を驚かせる。

予想しないものを見せることができた芸術家は成功者とも言える。

 

洞窟の中の心、すごく知りたくないですか。

真っ暗な洞窟に、寝食忘れて、生き死にに関係のない「描く」ことに没頭した4万年前の人の心が知りたいです。

 

なんとなくわかるけれども。

 

私は霊能者でもスピリチュアリストでもないけれど、芸術家の遺伝子は受け継いでいると思う。

4万年前の誰かと、繋がってると思いたい。

 

 

 

 

 

| 読む | 21:54 | - | - | pookmark
ワンピース87巻

87巻は何と言っても

 

 

874話扉絵&SBS祭り

 

なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

ちっさい声で言うけど、あたい、シャンクスが一番好きだから(ポッ)もうずっとシャンクス大好きだから(❤️)

 

 

 

 

しかも!

 

エースとサボが何をシャンクスと語ってたかって、SBSでヲダッチ解説してくれてるしっ。

剣の名前だの、花札だの!シャンクスが登場するだけで嬉しいのよ、この長く険しい茨の道を歩いてきたこの俺には!

 

 

 

ストーリー展開としては怒涛の戦いモードになるので、これといって感想を述べるのもないんですけど、この件(シャンクス❤️ )

に関して言えばもう、あたいにとっちゃ祭り だったわけよね、ええ、あたくしもヲたくの端くれよ、WJ掲載時から騒いでたわ、でもん、あたくしもご妙齢の貴腐人・・・・・もとい、いい年こいたオタクババアですから控えめにね、こっそりとね、一人涙ぐんで終了してたわけだけども。

 

 

はあ・・・・・・・・SBS豪華すぎたわ。

 

 

 

剣(シャンクスの ❤️ )の名前が

 

 

 

 

グリフォンですってよ!奥様!!!

 

 

ふはあはあ・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

こ、今夜はもうこのへんで・・・・・・・

 

 

 

 

 

追伸:実写化がついに決定したようですが、問題はキャストね。全員見たことない人でお願いします。日本語名のキャラには日本人を当てて頂きたいものですわ、せめて東洋系。

ドラゴンボールはあれはあれで「別物」として腹抱えさせていただいたので、とりあえずどんなんでもまあ、楽しみにしてますわ、ねえ?

 

 

 

 

 

 

 

| 読む | 18:52 | - | - | pookmark
私を離さないで、ガタカ、侍女の物語、その物語の周縁

 

 

 

私を離さないで、ガタカ、は翻訳されているDVDが販売されていますが、侍女の物語は現在入手が難しいようなので、原作本を貼っておきます。

 

私が触れた順番としては、侍女の物語、ガタカ、私を離さないで、なのですが、(だったと思う)生殖が私のテーマの一つになっていたのは、私が生殖可能な肉体だったからでしょう。

 

私は女であるので、どうしても、物扱いされるのですね。

若い頃はひとまず、産む機械として。

そして生き物として、産まねばと言う強迫観念。

一度でも妊娠すれば脳幹が変化して、もう、産まねば!ということになり、遺伝子レベルで逆らいようがなくなる。

怖い怖い。

平成生まれの子たちは、昭和生まれよりも少しその強迫観念が薄れてきているわよね、さすがだわ。

 

 

最近はデザイナーベイビーが、お金持ちの間で流行っているようですね。

 

つくづく、この人たちは様々な芸術に触れてこなかったのだな、と気の毒に思います。

 

手の中に、または、自分のお腹の中に命があり、それを守らねばならないとなりふり構わなくなるのは生き物の性です。

仕方ないです。

 

でも、生まれもしないものを守りたい、とか、よくわかんない話になってきてますね。

きっと、そういうのは上辺なんじゃないかなって気もします。

 

遺伝的な病気がなくなれば生まれてくるだろう命に対しての研究を進めるのも、必須なのかなとも思います。

 

もう、すべてが今まで通りには行かなくなってきますから。

 

生理、妊娠、出産は病気じゃないってのはもう終わった話です。

 

 

 

 

侍女の物語にしろ、映像で見せられる生殖は、かなり吐き気がします。

なので、映画で色々楽しんでもらいたいと思ったのですが、小説でも十分です。

 

 

 

私は横尾先生がよくいう「肉体が描かせる」ってのが、好きなんですね。

 

 

それと、ニーナ・シモンの歌うこの曲も好きなんです。

 

 

何も持っていない、と歌い続けた後、私には手がある、足がある、胴がある、目がある、口がある・・・・と続くのです。

 

"Ain't Got No (I Got Life)"
 

I ain't got no home, ain't got no shoes
Ain't got no money, ain't got no class
Ain't got no skirts, ain't got no sweater
Ain't got no perfume, ain't got no bed
Ain't got no mind

Ain't got no mother, ain't got no culture
Ain't got no friends, ain't got no schooling
Ain't got no love, ain't got no name
Ain't got no ticket, ain't got no token
Ain't got no God

And what have I got?
Why am I alive anyway?
Yeah, what have I got
Nobody can take away?

Got my hair, got my head
Got my brains, got my ears
Got my eyes, got my nose
Got my mouth, I got my smile
I got my tongue, got my chin
Got my neck, got my boobs
Got my heart, got my soul
Got my back, I got my sex

I got my arms, got my hands
Got my fingers, got my legs
Got my feet, got my toes
Got my liver, got my blood

I've got life, I've got my freedom
I've got the life

I've got the life
And I'm gonna keep it
I've got the life
And nobody's gonna take it away
I've got the life

 

 

 

この映像では素敵なニーナがピアノ弾き語りですが、これを美輪様のヨイトマケスタイルで歌われたら失神しますわよ。胸を打たれて。

 

 

この頃、 AIが気になっているのですけど、それと極を成す様に、生殖の問題も気になります。

どちらも、人間の肉体についての今後を示す黙示録だと思うのです。

 

 

自分の気持ち大事、とか、神様の声、とか、そんなのより、一緒に住んでる家族と話がしたいです。

死んだ家族と話せるとかあるんでしょうけど、私は肉体を持った家族と話したい。

 

 

このところ冷え込んできたので、鍋でも作って、コタツでダラダラ過ごしたいです。

 

 

そんで、上記の映画をダラダラ見ていたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 読む | 23:08 | - | - | pookmark
ダヴィド・ラーゲルクランツ「蜘蛛の巣を払う女」上下

 

2015年12月に日本で出版され、先月文庫版が出版されました。

スティーグ・ラーソンのミレニアムシリーズ第4巻ですが、とても面白かったですし、私にとっては、ミカエルとリスベットにまた出会えてものすごく興奮し、楽しみましたよ。あ、書いてる人はスティーグ・ラーソンではありませんよ。

 

ミレニアムシリーズは毎回一気読みです。

寝不足でもなんでもフラフラになっても読むのがやめられない。

 

 

このミレニアム4、賛否両論ですね。

 

でも、否定される方々の言い分は、スティーグ・ラーソンと違う、とか、エンタメすぎる、とか、よくある展開、とか、なんかちょっとオタクの不満なんですね。

 

なので、オタク以外の方々は楽しんでいいと思います。

 

 

 

・・・・・わたすもオタクっちゃオタクなんだけども・・・・・・

 

 

 

ミレニアムシリーズの面白さって、すでに前作で確立されてるので、仮にこれがラーソン版でも、マンネリ感は否めなかったかと思う。

有名なところでは、「風と共に去りぬ」も、別の作家が続編を書き、大層な部数が売れて、世界中の人に今や普通に読まれているわよね。それでも原作者の物語の方が評価が高い。

 

でも、評価云々より、その物語が購入されて読まれてるってところが重要よね。

 

今や、読書や映画を始め、エンターテイメントにお金を払うって感覚、10代の子たちには薄いわ。

 

だから、この第4巻も、前作からの読者が引き続き読みたがって、皆それぞれに楽しんだってことよね。

 

 

ミソジニー(女性蔑視、女性嫌悪)、反極右、つまり傲慢な人間の存在を徹底的にやっつける主人公たちに共感するからこその、世界で数千万部のベストセラーってことになる。

 

 

ラーソンが前作を書いたのが2004年ごろです。

今から13年前です。

世界中でまだ、極右思想で女性蔑視の首相や大統領が生まれています。

民主的な方法で選ばれてるんですね。

絶望ですよ。

怖いですよ。

 

 

ラーソンがこの本を書いたきっかけは自身が15歳の時の体験がきっかけだそうです。

集団レイプを目撃したが、助けられなかった。

翌日、被害者の少女にそれを謝りに行ったが、突き放されたと。

その被害者の少女の名前が、リスベットだったそうです。

実在のその少女が、この物語を読んだとしたら、どう思ったでしょうか。

 

ラーソンの死後は、続編の草稿を含めた遺産の行方が話題になりました。

結局、遺稿は公開されていないまま、新作となりました。

その辺のあらましは別に知らされなくてもいいのかもしれませんが、すっきりしません。

「ミレニアム」誌で公表されてほしいぐらいですね!

 

ラーソンの死の疑惑も疑惑のままです。

ジャーナリスト、という言葉が、なんだか死語になりそうな昨今です。

 

ネットの普及のおかげで、どんどんプロが消えてゆきます。

プロがいなくて素人ばかりでは、社会のクオリティが下がる一方、そしてその社会のギャップから暴力が生まれてくる。

いいもんじゃないです。

 

 

 

 

強者に痛めつけられた弱者にさえ責任を求める社会。

レイプ被害者にも落ち度があると責める社会。

子供をレイプしても、同意があったと訴訟を起こす囚人と弁護士。

 

「被害妄想を抱く人間の方が健全。そんな世界だ」という言葉が今作に出てきます。

ネットでの監視社会を揶揄するセリフ。誰が誰を監視しているんでしょうか。

今は犯罪の(加害者の)責任転換がフェイクニュースだの、印象操作だのといった都合の良い言い草でされています。

ニュースの世界だけでなく、一般的によくあることではないでしょうか。

 

私はミレニアムシリーズに出てくる犯罪者がモンスターだとは思いません。どこにでもいる人々だと思います。

リスベットはスーパーマンだと思いますけど。

 

昔、水戸黄門てドラマありましたよね。

日本人、みんな大好きでした。

私も好きで見てました。

 

三匹の子豚や赤ずきんちゃん、桃太郎、悪者がちゃんと罰を受けるのがまっとうで、悪者にも理由があったから許して、というのは人々を不安にさせるだけです。(ちなみに現代の抗不安薬の使用は過去に例を見ないほどだそうです)

 

黄門様の印籠が今や通用しない時代です。

リスベットの活躍を喜んでも、いいじゃないですか。

 

今回は、あの悪魔のお父っつあんの死後を引き継ぐ女が出てきます。

そしてその存在は「次こそは!」と吠えています。

今年の夏に、この続編、ミレニアム5になるのかな、の、英語版が出版されました。

日本での出版はいつになるのでしょう。

 

楽しみね。

 

 

ちなみに、ドラマ版も私は大好きなのですが、あの素敵なミカエルを演じた俳優さんは、6月に亡くなられていました。

こちらはもう続編は無理かなと思います。

アメリカ版の映画すら、私見てません。

イメージって大事です。

でも、近いうち、見てみようかな。

 

 

 

 

| 読む | 16:49 | - | - | pookmark
倉本聰「獨白」北の国から ノーツ

2011年3月に行われた倉本聰の講演を記録したもの。

北の国からについての内容ですが、やすらぎの郷ファンの方も面白く読むことができるでしょう。

 

 

私はもう、何回も北の国から見てますから、セリフを読めばどんなシーンかすぐに思い浮かべられます。

そしてやっぱり、杵次の馬と、蛍の空知川疾走で、号泣するのです。

 

倉本さんはご自身が書かれている作品の主人公たちのように、完璧な方じゃないんですよね。

強気発言があったりしますけど。なのでトークも面白いです。

北の国からの裏側が知ることができる、興味深い本でした。

ここからやすらぎの郷へ通じる部分も多くあって、倉本聰自身の物語が大変面白いのだなと。

 

 

 

私たち家族も、都会から山奥へ移住したのですが、北の国からの影響がなかったとは言えません。

 

この本の中にもあったように、天災が来た時、都会にいるよりは慌てないだろうなという実感はあります。

 

子供に暗闇やたき火や流れ星のある環境を与えてあげられたのも良かった。

人間が鉱物、植物、動物と切り離せない存在であることも。

 

 

 

 

けど、もうそろそろ、あたくし五郎になりそうよ!!!

 

 

純と蛍が巣立った後の五郎よ。

 

 

五郎になったらもう体力勝負よ!!!!

 

 

 

 

倉本さんの生き方は良かったわよね、都会で稼いで田舎で暮らす。

見習いたいわね、もう遅いかしら。

 

 

 

 

 

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高村薫「土の記」

高村薫さん、ファンになってからもう何十年経つのでしょう。

 

相変わらず、読み応え十分な作品でした。

 

まるで本当に土の記。

 

何もかもが手に取るように感じられる文章、世界。

 

これぞ文学、の醍醐味。

この文章を今どれぐらいの人が読みこなせるのだろうかな、と思いました。

みんな短文や素人文に慣れちゃってるだろうから。

そういう私も素人なんですが!

 

 

許せ!

 

 

 

この小説の始まりは一人の爺さんが、夢と現を行ったり来たりするところから始める。

 

夢は過去と混じり、現は未来を見せない。

 

主人公の周りはひたすら湿っている。

自然の多い場所に住んでいるとそれはすごく実感として感じる。

この集落感、わかりすぎるぐらい私にとっては現実。

今回は、山村部からの告発ですか?!とつい穿ってしまいました。

 

 

 

土は死骸でできている、その観念は私もずっと抱いている。

私の2013年の個展でのステートメントでも、その言葉から始めている。

https://www.bigcatssleep.com/%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88-%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%96text/


私たちは日常忘れ去っているものの上に生きている。

 

 

 

高村さんの小説は声高に社会情勢を憂いたり、思想を垂れ流したりするようなものではなく、観察者の報告書のようなものに感じる。対象にどっぷりはまり、一体化するが、冷徹な距離感を保ちながら観察をし、我々に報告をする。

社会学者のようないやらしさはないのが小説家たる所以なのだけれども。

だから、高村さんの作品を読んで「だから何?」っていう人も多いと思う。

 

 

地震や津波、土砂崩れ、殺人、戦争、虐殺、こうした社会現象はいつも数字で私たちに伝達される。

何人死んだ、何人が加害者で、いつ、何時に、どこで。

 

だから、忘れる。

 

自分の子供が理不尽に死んでしまった親は、そのことを忘れられるだろうか。

 

そして、その数字を忘れることへの社会的な意味、社会的な責任、つまり私たちが忘れてしまうことについての自覚を問われる。

 

 

高村作品にはそういった視点がいつもある。

一人の人間の視点。

一人の人間の手元を描き、さらにそれが世界の全てになって行くような。

 

 

この頃の作品の終わり方がそっけないというか呆気ないというか余韻がなく終わるのですが、それでもずっとずっと頭に残るのね。

そこがすごいのね。

 

 

長く高村小説を読んでいて、小さい犬の名前が「モモ」っていうのでちょっと噴いたんですが、そういうちょっとした表現が面白いのよね。

爺さんの食事風景とか。

その娘と孫とか、義理の妹とかの描写がね、高村さんてほんと、女らしくないっていうか(笑)

 

 

 

この主人公の思考が私にもすごくよくわかるのね。

私も実はもうやばいんじゃないかって焦ったわよ。

似たような日々送ってるからね、まあ、オムツは替えてないけど。

 

 

文藝春秋WEBでこの本のレビューがあって、やっぱりうまく伝えてくれてるなと思いました。ご覧くだされ。

http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/2125?page=2

 

 

秋の読書にもってこいですよ。

 

 

 

 

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