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映画「ブレインゲーム」

アンソニー・ホプキンス主演の映画。

 

ネタバレあります。

 

 

超能力者なのよ、今回は。

それで、連続殺人事件の捜査に参加する、お医者さんなのね。

というか、この映画、イメージだけは華々しいんだけど、細かいところよくわかんないのよ。お医者さんらしいんだけど、超能力者ということで捜査に簡単に加わってたりしてるところがテキトーで。

面白かったけどね。

 

そんな映画をなぜレヴューなのかというと、

 

生き死にを他人に委ねることをふと考えたからね。

 

 

この映画の殺人鬼は、主人公と同じく透視能力があるのね。人の過去や未来とか分かっちゃうのね。

で、殺人鬼は、病気でこの先苦しむと見えた人を殺して行くのよ、慈悲深いやり方で。

生きていても苦しむだけ、その周りにいる人間も不幸にするだけということで。

 

で、植松死刑囚のことを思ったのよ。

 

意思の疎通のできない人間は生きていてもしょうがないという理由で殺した人です。

 

そしてなぜか、安倍昭恵夫人の行動についても思いが至ってしまったのね。

 

 

この映画の犯人は神になったつもりのように描かれているんですけども、植松死刑囚は神になった自覚はないかと思います。人の命を奪ったり、生き残らせたりしたわけですけども。

それよりも、スピリチュアル思想に傾倒し、自分が何者か分かった上で無自覚に権力を思いのままにしている昭恵さんは「神になりたい」のではないかと思うのです。少なくとも、皇族という超セレブレティに深層心理のあたりでなりたいのではないのかと思うのです。皇族の持つ力が欲しいのだと思います。日本でそのあたり無自覚に目指してる人多いと思います。

 

殺人者とヒーラー。

 

ほら、なんだか、かぶるでしょ、この雰囲気。

 

 

気をつけないといかんのですよ、人の命をコントロールするということは。

 

 

私はいつ死んでも良い人ですが、他人に殺されたり苦しまされたりするのはごめんです。

ババアですが自分でババアというのはいいですが、他人からババアと言われたらかなり腹が立ちます。

そういうことです。

 

この映画の主人公も、あんまりいい人じゃないですよ。

正義の人じゃない。

他人の未来が見えようが見えまいが、その人の生き死にに手を出しちゃいかん。

 

そういうことです。

 

 

外出自粛のおかげで、コロナ以外の死因で亡くなる方多いですよね。

または検査でコロナとわかって自暴自棄になってる人とか。

 

これもまた、自分以外の誰かの無意識によって死が早まってしまってるような気がします。

 

社会で生きるというのはサバイバルなのかもしれません。

 

 

 

 

 

| 観る | 20:49 | - | - | pookmark
NHK 渡辺恒雄 インタヴュー昭和編

先日再放送されていたのを見ました。

 

子供の頃から政治を見ていた私。

父親に育てたれたようなものですから、そしてその父も孤独であったため、末っ子の娘に政治や哲学を語って聞かせていたのですね。

 

で、ナベツネさんです。

 

昭和の時代の生き証人みたいな感じでインタヴューを受けていらっしゃいました。

 

しかし、この方は人生を言葉を使うことを生業としてきた方です。

本当に、人をたぶらかすのが上手い口の利き方や話し方、言葉の選び方が卓越しています。

そして世間の自分に対するネガティブな感情を消し去ってゆく。

さすが、地獄の道をよく知ってる方だと思いました。

こんな人はもういないですよね。

特にマスメディアの世界では。

 

軍隊に行ったことが強烈な自己形成になっている、という話から始まりました。

独裁主義反対、と強く言いますが、戦争反対とは言いませんでした。

軍隊がどれだけひどいかということは痛切に伝わりましたが。

そこだけ語れば別に戦争反対という言葉を使わなくても良いということなのでしょう。

シラミを殺す快感を、今の人はわからないでしょう?

と繰り返すことで、納得させられる。

 

日本人て、権力嫌いですよね。

そんな国でどう権力を動かしてゆくのか。

この青年時代の体験がナベツネさんを動かしていったようにも見えます。

初めは共産党員だった。東大細胞、という集団のリーダーだったりして。東大セル!と読んで一人でウケてました。

でも結局共産党の真実の中にも軍隊の姿を見い出してやめてゆく。

朝日新聞に入社しようとしてたり。

ナベツネさんは個人主義だったのだな。民主主義者というよりも。

 

過去に関わった政治家や様々な人物のことを語っていましたが、悪口は言わない。

あくまでも観察者の立場でものを言う。

実際は国の政策を提言し、実行させてきた、およそ新聞記者ならぬことをやってきた方なのですが。

そして、そんな観察者の言葉や、ちょっとした口調の変化から感じたのは、

岸信介のことは嫌ってたんだなって。

好きとか嫌いとかいうセリフは一切使わなかったけど、滲み出てた。

人間関係は好きか嫌いかなんですよ、とは言ってましたけど。

今そのお孫さんが総理大臣で色々やらかしてますが、まあ、平成編のインタビューを見てみないとわかりませんが、今の政治をどう感じているのか、この国の政治をどう観察しているのか聞いてみたかったですね。

これからそのあたり放送するんでしょうか。

昭和編に登場した岸信介は、改めて、闇の空洞みたいな人だと思いましたよ。

私、子供の頃から岸信介嫌いだったんです。

前世で何かあったんでしょうかってぐらい。

だから、子供の頃からその子孫の方々が嫌いだった。

と言うより、この人たちに権力もたせたら終わりだと、中学生の頃から思ってました。

岸さん、クリッとした大きな瞳してらっしゃいますけどね、暗い洞穴なんです。

ナベツネさんは哲学をよく学んだ方だそうですので、そのように闇の虚無のような人間をどう感じたのでしょうかね。

そしてその孫がこの令和の日本のリーダーですよ。

そのことをどう思いますかと聞いてみたい。

 

 

自分の伝えたいことだけを的確に伝える人のようなので、真実とか事実とか、あんまりこだわらないでみましたよ。

見せ方が上手いので。

本当のところは、彼を観察した人が語るべきでしょうが、そんな人はいるのでしょうかね。

御厨先生などは、ナベツネさん大好きっぽい感じでちゃってますからね。

観察者は冷徹でないと。

 

インタビュアーがNHKの社員の大越さん。

何だか、お顔の色がずっと真っ赤に見えたんですが、どうしたんでしょう。

緊張されたでしょうね。

 

ナベツネさん93歳。

全部喋ってくれることはないと思いますが、冥土の土産に持って行くものはなえるべく控えめになさって欲しいですね。

まあ、たとえお話くださったとしても、どのぐらいその言葉を受け止められる国民がいるのかわかりませんけども。

 

 

 

 

 

| 観る | 17:25 | - | - | pookmark
ポン・ジュノ「TOKYO」

TOKYOというタイトルの短編オムニバス映画の3本目の監督がポンさんです。

ネタバレですよ。

 

これもまあ、なんとなーく見ましたのよ、外人が見たTOKYOってなんだべなーぐらいで。

ポンさんのが目当てでしたから、前二作は飛ばし見。失礼つかまつる。

一応見ましたけどね、裸の女性が椅子になって、ってその設定だけでアウトですわ。

ドゥニ・ラバンさんは限りなく汚い。タイトルからして汚い。

私この頃、糞ものダメなんですよ。ゲロなんです。

せっかく良い設定で、懐かしの東京グランギニョルを思い出させるいい感じだったのに、糞でダメです。

 

そして、ポンさん。

 

東京の住民が全部引きこもりになり、街から人が消えるんですよ!

 

なんてタイムリー!

 

主演の香川照之が、だーれもいない東京の街を疾走してゆく姿を俯瞰から眺めるその映像は素晴らしかった!

 

場所は代田らしいので、世田谷、これまた懐かしいですよ、見知った街並み。

 

東京にいる頃一番好きな季節がお盆とお正月でした。

人気がなくなって店も閉まってて静かなの。

人のいない東京は希望的なディストピア感があってね、好きだったんですよ。

 

 

引きこもり主人公の部屋にはトイレットッペーパーが壁じゅうに積み上げられててね、外に出なくても良い生活のために完璧になってるのがね、おいおい!なんなのこの既視感は?!という、驚き。

さすがポンさんです。

この監督は並の視点は持ってません。

 

 

都市ってどこも、ディストピアなんだなと思うの。

それは昔からずっと。

だから、私は都会で子供を産んだけど、育てるのは山の中にした。

未来のない場所でどうやって命を育むんでしょう。

まあ、こんなこと言ったら都会で子供を全力で育ててる皆さんにしかられっちゃーね。

この私だって20年前は甲州街道ママチャリで子供二人乗っけて疾走してましたからね、、甲州街道の交差点斜め横断してましたから。

ある意味すごく人間力つく空間が東京ってとこですよ。

今いろいろと、その人間活動を抑えようと話題になってますが、無理ですよ。

最強の人々がいる町が東京ですから。

 

 

そして香川照之。疾走する引きこもりの男の姿を見るだけでドキドキハラハラですよ。

最後に叫んでますからね、みんなでてこーい!!!みんなうちから出てこーい!!ってね!!!ハハ!!

 

蒼井優ちゃん演ずる少女にリアリズムは残念ながらありませんでしたが、面白かったです。

 

 

 

| 観る | 18:29 | - | - | pookmark
映画「プリズナー」

 

ドゥニ・ヴィルヌーブ監督作品。

 

ドゥニさん、私の好きな映画「メッセージ」「ブレードランナー2049」を監督してます。

 

この映画はまあ、なんとなーく見始めて、面白くて引きずり込まれちゃったのね。最初はドゥニさんだって知らなくて、見終わってクレジットで知ったという!

 

何せクリミナルマインド大好きですから、こういうストーリーは見慣れてるっちゃ見慣れてるので、あー、また誘拐ネタね、なんとなく読める展開だろうなと思って余裕かましてみてたんですね。

 

でも、やっぱり、役者なんですよ。

大好きジェイク・ギレンホールはもう画面に出てくるだけでムンムンだし、首のタトゥーが非常によろしい、きちんととかしつけられた髪型が乱れるのも非常によろしい、たった一人で中華食べてるのもよろしい、ワイシャツのボタンが弾けそうなのもよろしい!!!

ヒュー・ジャックマンは安定した演技で、ちょっとダサい父ちゃんがいい感じで、等身大な感じがよろしい。

マリア・ベロさんは、ヒストリー・オブ.バイオレンス@クローネンバーグでの演技を彷彿とさせるとてもすばらしい演技でした。

 

そんでもって、アレックス役のポール・ダノ!注目!

 

アレックスのおばさんと、アレックスのファッション&ヘアメイクがアメリカン・リアル。

 

本当、アレックスは物凄く目が離せない。

あれこそ素なんじゃないか、演技を感じさせないリアルさでよかった。

やっぱり、映画だと役の作り込み方が一話完結型の犯罪ドラマより深いよね。

(クリミナルマインドでは結構な変態がいっぱい出てきますけど、その中でもやっぱり圧巻はティム・カリー演ずる闇の王子編ね、最高)

 

雨が続いていてこんな日は引きこもるしかないので、映画を楽しむのはもってこい。

 

 

 

いろんな映画を見ては、ああ、今日も生きられたと思うよ。

 

 

 

 

 

 

 

| 観る | 18:11 | - | - | pookmark
倉本聰「やすらぎの刻〜道」

私は倉本聰作品が好きです。

いろいろと突っ込みどころ満載なんですけども、好きですね。

まあ、「北の国から」が一番好きなので、それ以外はそれに付随してるだけって説もあるんですけども、単純に面白いので好きです。

それに、倉本作品は主に70年代80年代のドラマをよく見るんですけども、その頃の役者ってみんないいんですよね。

ショーケンとか、桃井かおりとか、いしだあゆみとか、画面から目が離せない役者ばっかりなんですよ。

 

 

やすらぎシリーズもずっと見てました。

全部録画してあります。

道パートは若い役者さんたち出てましたし、いかにも初々しい雰囲気で、倉本さんに気に入られそうな演技してる方達でしたけども、日本のこの100年を振り返る良い物語でした。

 

ドラマってね、やっぱり世相を表すものなんですよね。

そういうのわかって作ってるのが面白いし、脚本家の思想とかセンスとか、その次なんじゃないかと思うのね。

ドラマは基本的に私は見ないんです。

そういう意味でつまらないから。

倉本聰のドラマを見るぐらい。

北の国からも今再放送してますが、毎週土曜の放映時間には1日の仕事を全部済ませて画面と向き合いますよ、いまだに、もう何度見たかわかんないドラマなのにね。

 

 

今は、長く続いた昼のドラマがなくなってしまいちょっと腑抜けてます。

そういう楽しみって、こんなへそ曲がりの女にも必要なんです。

 

願わくば、2020年の黒板一家を見せてもらいたいと思ってます。

 

 

 

 

| 観る | 17:54 | - | - | pookmark
映画「スプリット」

 

マイケル・ナイト・シャラマン監督作品

 

私の好きなジェームズ・マカヴォイ主演。

 

ネタバレですから。

 

 

 

 

 

アンブレイカブル、スプリット、ミスター・グラスの三部作の二作目。

 

シャラマン監督作品で一番好きなのはやっぱりシックス・センスなんですけども、このブルース・ウィルス三部作はその次に好きですね。

 

今回は特筆すべきなのは、まあこんなこと特筆してハアハア喜んでるのは私ぐらいかもしんないですが、

ジェームズ・マカヴォイのダンスですね。

10歳の男の子になっちゃった時のダンス。

囚われの少女に見せつけるダンスよ!

 

 

あれ、10歳児のダンスじゃないでしょ、絶対振付け師がいるんだと思うし、そういうダンスでしたよ。

ジェームズが振り付けたんだったらセンスありすぎるわ、でも、そうじゃないと思う。

振り付けのクレジット探したけど見つかんなかった。

親切な人がいたら教えてもらいたい。

 

 

そしてこの映画に関する感想といえば、あと一つだけ。

 

 

ラストシーンの我らがブルース。

 

イッチバン最後に何の前触れもなく、アメリカらしい、カウンターのあるレストランでコーヒーを一口飲み干すのよ。

もう、そこだけで完璧。

完璧にブルース・ウィルスの世界で、完璧に次の世界に引っ張って行かれる。

ほんの数十秒なのに。

コーヒー飲み干すだけなのに、完璧。

それって、里見浩太朗がやすらぎの刻に出てきた時と同じぐらい完璧に心もってかれる瞬間。

役者の力よ、一目見ただけで、一声聞いただけでその映画の雰囲気を全部作り上げてしまうことのできる役者ってのがやっぱり一流なんだと思うし、エンターテイナーなんだと思う。

 

 

この映画は、この2つでしょうか、あとはミスター・グラスでお楽しみね。

 

 

 

 

 

 

 

| 観る | 17:46 | - | - | pookmark
高畑勲ドキュメンタリーを観ました

数時間もあるドキュメンタリーでした。

高畑勲さんがかぐや姫を作り始めてから終えるまでを追ったドキュメンタリーです。

 

 

私は、この、かぐや姫というアニメーション、大傑作だと思ってるんです。

去年、このブログでも手放しでその素晴らしさを書きました。

http://bigcatssleep.jugem.jp/?eid=635

でも、その時、一つだけ、わざと言わないことがありました。

 

基本的にこのブログでは、わたしが感じた面白いことやいいことなどを載せます。

できるだけネガティブなことは言わないように努めています。

 

そして、かぐや姫で、言いたかったけどグッとこらえたことというのは、そのことの重大さがあまりにも重大だったから。

かぐや姫を評価しているにもかかわらず、これを言っちゃおしまいになってしまうからでした。

 

 

それは、最後の歌です。

 

歌手の名前、覚えてません。

ドキュメンタリー見ましたが、それでも、名前覚えてません。

 

 

なぜ、あの、歌、あの曲、あの歌手、だったのでしょう。

 

 

あのせいで、あれは、アニメ、になってしまったのです。

 

 

私はそれを忘れようと努力して、忘れてました。

でも、このドキュメンタリーを見て、愕然としました。

そしていつかここでそれを書かねばならないと感じました。

 

 

映画というのは監督のものです。いつも言いますが。

だから、あの曲はあれで良いのです。高畑監督が心より望んで、何の問題もなく、驚異的にスムーズに、使われることになった。

それまであの映画は、監督本人が言っていたように、一枚の絵を描くごとく、多くの人と時間と手間をかけて作るから大変なんだと。

自分のコンセプトを、自分の芸術を他人の手を借りて作り上げるのは本当にえらいこっちゃですよ。

 

そうしてものすごい苦労して作り上げた映画とあの曲が全く合ってないんですよ。

 

全く違和感なんですよ。

 

もうそれはがっかりして崩れ落ちるレベルでした。

 

なぜ?

 

どうして?

 

どうして最後の最後にオタク表現になっちゃったんですか?!

 

 

激しい怒りを感じるほどだったのです。

 

 

もう忘れ去りたいほどのショックだったのです。

 

 

でも、このドキュメンタリーを見て理解できました。

 

 

監督の、人生の中に常にあった女性性、ユングの論におけるアニマ、だったのですね。

 

 

もう仕方がない。

 

映画と全く釣り合っていないあの歌が、あそこにあったのは、監督の無自覚なアニマを、最後の最後にのっけたかった。

もうこれは仕方がなかったことなんだと。

 

それまでずっと冷徹に自分を見つめ、分析し、表現を研ぎ澄ませて映画を作ってきたにもかかわらず、あの歌手にすべてを丸投げしたのは、監督自身が男らしい方で、彼自身の中に生きる女性に忠実であっただけの話だったのですね。

 

私は、少し、がっかりしました。

 

宮崎作品の中にも感じられる、特に、結核の女性が出てきたやつ、もう、名前も思い出せないんですけど、あれもそうでしたね。

齢を重ね、自身の中にあるアニマを押さえつけることができなかった。

 

 

アニメクリエイターの無自覚な自己表現というのは背筋が凍る時があります。

 

 

そういうのをわかっていたからこそ、あの傑作映画「かぐや姫」を作れたのだと思っていました。

でも、違かったのです。

 

 

映画は監督のもの。

 

私のものではないのだ。

 

 

そう思ってまた、いろいろと忘れることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| 観る | 22:20 | - | - | pookmark
ラッセ・ハルストレム「僕のワンダフルライフ」

絶対泣くのはわかっていつつ鑑賞。

 

ラッセ・ハルストレム監督作品は全部大好きです。

 

死んだ飼い猫たちにまた会いたいと毎日願っている私には、ラストシーンでは窒息しかけるほど泣きました。

 

輪廻転生って東洋思想だと思っていたのですが、西洋でも受け入れられたのですね。

生まれ変わる思想という方が、人生一度きりという考えよりも古いのかもしれません。

 

 

この監督は、孤独な人を描くのがうまい。

 

どんな人間も孤独なのだけれど。

 

犬や猫は本当に素晴らしい。

 

これを虐待する人間は悪魔だと思う。

 

 

 

| 観る | 21:26 | - | - | pookmark
映画「ブレードランナー2049」

 

ブレードランナーは前作も大ファンです。

原作本も読みました。

 

そして、その続編と言われるこの映画、やっと見ました。

 

大好きなライアン・ゴズリングとジャレッド・レト、そして昭和世代の永遠のヒーロー、ハリソン・フォード。

監督は先日鑑賞して大いに心を打たれた「メッセージ」のドゥニさん。

音楽はハンス・ジマーと、無敵です。

 

お話としてはですね、暗いです。

デッカードが出てきて、ワッシャワッシャ走り出してようやくエンタメ感が出てきて。

 

色感がやはり「メッセージ」と同じだったわね。

内容も。

SFの普遍的なテーマよね。

未来を描いているのに、時間が過去を顧みざるをえなかったり、古代の話になったり。

記憶、受け継がれてゆくもの。

 

 

今回この映画を見ながらボーッと考えていたのは、自ら愛を捨てた人の記憶はどのように改竄されているのかなと。

 

あんなに愛し合っていたはずなのに、気がついたらもうちっとも愛してなかった人と共有していたはずの過去の記憶が、愛を捨てた途端、なくなってしまってるんじゃないかと思って。

もしくは書き換えられている。

 

愛し合って結婚したはずなのだけど、今振り返ってみると、本当に愛していたのかどうかわからない、というクソみたいな台詞はよく耳にします。ホントうんざりなのですが。

 

人は勝手だ、と思うのは、

 

その過去を都合の良いように改竄したのを目撃した時

 

の場合が多い。

 

 

絆、絆、と日本人が言い出したのは数年前ですが、過去の記憶を共有しなくなった時、絆なんかあっさり消えるのだと思います。

いかに過去を共有するか、が、仲良しの秘訣なんですよ、世界の皆さん、政治家の皆さん、そうではないですか。

 

 

 

ちなみに。

 

 

小さい頃の思い出をほとんど覚えてない人もいるんですよ。

 

そういう人が多いと思います。

私も100パーセントは覚えてません。

 

あまりにも辛い出来事を、すっかり忘れる人もいます。

 

見たものはきちんと脳に記憶されてますから、思い出せない、思い出したくないってだけの話なんでしょうけれども。

 

 

主人公のKの記憶を鑑定した博士が涙するのですよ。

私も涙しましたよ。

記憶が曖昧なところへ持って、他人から、それ、正しい記憶じゃないと非難されたら、パニックになります。ひどい話です。

 

統合失調症とか、アルツハイマーとか、海馬に関係する病気の方はとてもお辛いと思います。

 

私も悪夢を見たときは記憶がごっちゃになり、24時間以上ごっちゃになったままで生きねばなりません。

そういうことがしょっちゅうあって辛いです。

 

この映画は今はやりのAIに絡めてのストーリーではありましたが、

舞台はすでにディストピアなんですね。

 

今この時代もすでにディストピアなんですかね。

ひどいもんじゃないですか?

狂ってること、多くないですか。

 

AIとしか愛しあえない時代、もうすぐそこですよ。

AIは記憶改ざん、しないですかね。

 

 

私は割と物忘れがひどい人で、でも、昔のことではっきり覚えていることも多い。

忘れられないことが多いのは苦しいだけのような気もする。

でも年々、いいことばかり思い出すようになる。

悪いことも覚えているけど、涙するのは良い記憶の時。

幸せだった記憶。

 

こういうSFを見ると、心打たれるのはやはり、そういうところかしらね。

 

 

 

| 観る | 21:04 | - | - | pookmark
映画「万引き家族」

 

これだけの壮大なテーマをよくぞここの時間内で収められたなというのが見終わった時の感想です。

人類が文明を得て長らくテーマとしてきたすべての問題がここに詰まっている。

賞をとってあたり前でしょう。

ギリシャ神話を見ているようでしたよ。

 

是枝監督作品については過去にブログ記事にしてます。

だいたいいつもいい映画を撮ってくれます。

 

 

この映画に対する批判はたくさん目にしました。

良い評価に関してもたくさん目にしました。

この映画は日本映画にとって数十年ぶりの快挙というか、よくぞ描いてくれたという感じです。

黒澤明を始めとする往年の巨匠に並んだと思います。

 

映画の詳細については語るつもりはないのですが、この映画は、基本的にエンターテイメントとしての表現である映像芸術である、ということが大前提で感想を書きます。

 

 

是枝監督はリアリズムの人なんだと思うのですね。

リアリズムであるということは社会的であるということなんです。

昔のイタリア映画のような、ケン・ローチのような。

リアリズムであるということは怒りとユーモアがあるということです。

 

 

この映画や物語に現実味を感じないという人は随分幸せな人だと思います。

あの汚え一軒家にリアリズムを感じられない人は幸せだというより、その生き方に軽薄さを感じます。

人はきったないもんです。

明るく可愛らしい風俗店の裏側も汚いのですが、まるでアイドルがこれからコンサートに行くような雰囲気です。

犯罪を犯してもけろっとしてる子供なんていっぱいます。

 

 

実際にその人間の汚さを知ってるのはあまり幸せではないかもしれませんが。

幸せとはなんなのか、私にはよくわかりません。

ただ、好きな人と美味しいものを食べてる時は幸せなんだと思います。

 

この映画で好きなシーンは、夫婦二人がそうめんを食べているところ、夕立が来て、セックスが始まるところ。

婆ちゃんが海辺で一人、この上なく幸せな顔をするとき。(ここが一番涙出た。さすが樹木希林)

駄菓子屋の親父が、妹には教えんな、といったとき。

見えない花火の音を聞いてみんなで夜空を見上げるとき。

母親が、息子の誘拐場所を告げたとき。

 

 

その母親が尋問中に泣くのですが、その泣き方がケイト・ブランシェットの魂をつかんだようですが、ああいう風に泣く人を私は何人も見たことがあります。日本人特有の泣き方なんでしょうか。ひたすら耐えて、怒り、悔しく、諦めを知ってる人の泣き方で、私はこれを知っていたので、さくらさんはすごいなと。だからさくらさんが主演する朝ドラは見られませんでした。

エンターテイメントってわかってるんですけどね、それでも。

 

人の汚さを寄ってたかって罵倒し、罰を与える、疎外し、心の奥底で死を望む。

それも人間です。

捨てられた子供を無条件に愛し育てられるのも人間です。

私はこの業から逃れたいのですが。

 

 

是枝監督の次回作、どうなるでしょうね。

時々ゆるいの作りますから。

次はそうなるのかな。

ドヌーブとビノシュを一度に使えるって贅沢ですよね。

 

 

 

 

 

 

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